マンションの間取りは、「どれだけ役に立つ資料なのか」考えたことがあるでしょうか?
青田売りの分譲マンションの場合、間取り図面は重要な検討材料のひとつです。が、間取りでわかることには限界がある、と思っておいたほうが良いでしょう。理由を簡潔に述べます。
まず、間取りは「家を上から見る」2次元の図面ですが、そのような状況で住宅を眺める機会は、現実にはありません。部屋の中を行き来するときの使いやすいさやゆとり、開放感といった住み心地に直結する要素は人の目線で見てはじめて実感できることであり、それを1枚の絵から感じ取るには相当な熟練(または慣れ)を要します。
例えば、窓から見える眺めをイメージしてみましょう。一戸建てと違って「マンションの魅力の一つは眺望」に他ならないわけですが、階数である程度イメージできるものの、それでは「隣の(窓の正面)状態に左右される圧迫感の有無」等は不明です。つまり、その平面図をみて、実際の暮らしのシーンをイメージするには「あまりに情報が足りなさすぎる」のです。
続く